
学童保育【放課後児童支援員になるには?】資格の取り方
子どもたちの放課後の生活を支える放課後児童クラブの「放課後児童支援員(学童保育の先生)」。近年、共働き世帯の増加とともにその役割が注目されています。
私自身は2023年(令和5年)に放課後児童支援員の資格を取得しました。高校の教諭免許を保持していることで研修を受講しています。記事の後半では研修を受講しての感想なども載せています。
【放課後児童支援員】という資格は、学童保育(放課後児童クラブ)を運営していく上で必須のものになります。
(厚生労働省令第六十三号)【放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準】の中では・・・
第十条 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所ごとに、放課後児童支援員を置かなければならない。
2 放課後児童支援員の数は、支援の単位ごとに二人以上とする。ただし、その一人を除き、補助員(放課後児童支援員が行う支援について放課後児童支援員を補助する者をいう。第五項において同じ。)をもってこれに代えることができる。
となっています。
つまり事業所の支援の単位ごとに配置する必要があります。資格がなくても学童保育(放課後児童クラブ)で補助員として働くことは可能ですが、事業所として運営していくには放課後児童支援員が必要となります。基本的に有資格者であることで給与などが増加する傾向にあります。
今回は「放課後児童支援員になるにはどうすればいいの?」という疑問にお答えします!
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◆ 放課後児童支援員ってどんな資格?
放課後児童支援員は、学童保育施設(=放課後児童クラブ)で働くスタッフのうち、一定の資格や経験を持つ専門的な職員です。
子どもたちの生活を見守り、安全・安心な居場所を提供する、重要な役割を担っています。

◆ 資格取得の基本ステップ
放課後児童支援員になるためには、以下の2つが必要です。
① 「基礎資格」を持っていること
まずは、以下のいずれかの資格・経験を持っていること等が条件です(一例です)
- 保育士
- 教員免許(幼稚園・小学校・中学校・高校など)
- 社会福祉士
- 高卒以上+2年以上、児童福祉施設等での実務経験(学童勤務含む)
上記以外にも基礎資格に該当するものはありますが、
ここでは一例として載せています。
➡ 特別な資格がなくても、学童保育(放課後児童クラブ)での実務経験が2年以上あれば、対象になります!
実務経験を2年以上積むことで「基礎資格」を持つ方も多いです。
保育士・教員免許・社会福祉士などの資格がある場合は、実務経験がなくても研修を受講することが可能となります。
(念のため各市町村等の子育て担当課へご確認ください。)
こども家庭庁は、毎年【放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況】というものを発表しています。その中で放課後児童支援員の主な資格の状況(令和6年5月1日時点)というものがあります。
元データから簡単な表にまとめたものがこちらです。その中でも多いのは、高等学校卒業者等で2年以上児童福祉事業に従事した者、になります。2年以上勤務等をしたのちに研修を受講して資格を取得した方が35.7%で一番多いことが分かります。その他には、保育士や教育職員免許を有する者が多いようです。
放課後児童支援員の主な資格の状況
保育士 | 25,946人 | 23.1% |
高等学校卒業者等で 2年以上児童福祉事業 に従事した者 | 40,135人 | 35.7% |
教育職員免許状を 有する者 | 24,588人 | 21.9% |
パーセントで示しているものはは放課後児童支援員の総数(112,327人)に占める割合となります。
※関連ブログ記事
全国の学童保育の実施状況について概要をグラフ化して作成!数字だけ見るより良いと思います。(2024.12.25執筆)
② 「放課後児童支援員認定資格研修」を修了すること
各都道府県・政令市・中核市が実施している「放課後児童支援員認定資格研修」を受講・修了することで、正式に「支援員」として認められます。
【研修内容の例】
- 子どもの発達と心理
- 遊びや生活支援の方法
- 安全管理や保護者対応など
・通常は数日間のカリキュラムが多く、平日や土日開講もあります。
・研修は 低額で実施されていることが多く、申し込み先は「都道府県の福祉・子育て担当課」等です。
③実際に研修に参加してみて
私は岡山県内で【放課後児童支援員認定資格研修】を受講しました。9月~11月にかけて4日間の座学となりました。開催日は土日でしたが、朝から夕方まで一日4講座ずつの16講座についてそれぞれの講師の先生から教えていただきました。
なんとなく知っている法律のことであったり、現場での保育についてのお話であったり、様々な角度から学ぶことが出来てとても良かったです。会場によっては、すでに学童保育(放課後児童クラブ)で勤務している方もおられるため、平日の午前に回数を分けて研修をしているところもあるようです。レポート提出もあったので、しっかり受講して自分自身の言葉でまとめたり理解することが求められます。
◆ 資格取得後はどうするの?
研修を修了したら、「放課後児童支援員」として学童保育で働くことができます。
求人は各市町村の運営団体(社会福祉法人・NPOなど)やハローワーク、求人サイトなどで募集されています。学童保育(放課後児童クラブ)では求人を募集しているところも多く、放課後児童支援員の資格があると勤務する上で大変重宝されます。
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◆ 支援員に向いている人とは?
- 子どもと関わるのが好き
- 地域や家庭を支えたい
- 子育て経験を活かしたい
- 定年後でも社会で役立ちたい
放課後児童支援員は、年齢や経歴に関係なくチャレンジしやすい職種です。
◆ まとめ
放課後児童支援員の資格を取るには…
- 保育・教育・福祉に関する
資格や経験があるかチェック - 各自治体の「支援員認定資格研修」に申し込む
- 修了後、地域の学童で働く!
子どもたちの成長に寄り添える、
やりがいある仕事です。
「ちょっと気になる」と思った方は、ぜひお住まいの自治体に問い合わせてみてください。
参考リンク
岡山県の情報を載せておきます。
5月頃から【放課後児童支援員資格研修】の受講案内が始まっているようなので、受講を考えられている方はお早めにお申し込みをされた方が良いかと思います。
つやまキッズサポートは学童保育(放課後児童クラブ)を中心に夏休みなどの出前授業の企画や講師派遣などを行っています。
公設民営である保護者運営委員会の児童クラブで保護者役員として運営に携わっていましたので、運営に関するお問い合わせもお受けしています。より良い運営をしていくことが放課後児童支援員の方や補助員の方、そして児童や保護者にとっても大切だと考えています。運営上の課題や悩みなどがあればお気軽にご相談ください。
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岡山県津山市を中心に活動していますが、
市外や県外からのご相談も承ります。
学童保育を中心に、専門講師を派遣して
出前授業や講演を行います。
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